ひとりからでも、変える。

このページでは「越境 + アジャイル」でこれからの時代を生きる個人・チーム・組織を支援する、市谷聡啓の書籍をご紹介します。

これからの仕事に必要なのは「越境 + アジャイル」のケイパビリティだ

21世紀とともにはじまった社会の急速なデジタル化の中で、価値の流動性は確実に高まりました。そんな社会の中で、組織やチームが安定的に価値を発揮し生き残るために、20世紀型の組織運営、事業開発の改革が急がれています。

組織改革に必要なのは、まずは個人やチームが「越境」と「アジャイル」のケイパビリティ(組織的能力)を得ること——2018年、初の著書「カイゼン・ジャーニー」をヒットさせ、以後も多くのヒット作を手がける市谷の書籍に共通するテーマです。

個人から経営者まで、入門者から専門家まで。あらゆる人をカバーする書籍ラインナップ

これまでに市谷が手がけた書籍は8冊。それぞれが異なる対象の方に向けて編まれたものです。

著書・訳書(刊行順)

これまでの仕事 これからの仕事 ~たった1人から現実を変えていくアジャイルという方法(2023)
リーダー視点・個人視点・ビギナー向け
組織を芯からアジャイルにする(2022)
リーダー視点・やや専門家向け
デジタルトランスフォーメーション・ジャーニー 組織のデジタル化から、分断を乗り越えて組織変革にたどりつくまで(2022)
リーダー視点・個人視点・専門家向け
いちばんやさしいアジャイル開発の教本 人気講師が教えるDXを支える開発手法(2020)
リーダー視点・個人視点・ビギナー向け
チーム・ジャーニー 逆境を越える、変化に強いチームをつくりあげるまで(2020)
リーダー視点・やや専門家向け
正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について(2019)
個人視点・専門家向け
カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで(2018)
個人視点・ビギナー向け
リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営(2013 / 共訳)
個人視点・専門家向け・ビギナー向け

著者・市谷からのメッセージ

アジャイルとはなにか

「アジャイル」はもともと、デジタルプロダクト開発のための理念・手法として生まれた概念です。「イテレーション」と呼ばれるごく短い開発期間を反復することで、変化する状況にすばやく対応し、開発時のリスクを最小化するための開発のあり方です。

現在ではプロダクト開発のみならず、組織やチームの運営にアジャイルの考え方を適用する動きが盛んになり、DX白書(総務省・2018・2021・2023)においても、その重要性が説かれるようになりました。

私はプログラマーとしてキャリアをスタートし、よりよい開発のあり方を追い求める中で、組織やチームをアジャイルに変革することの重要性に気づき、自分の組織を通じてこれを実践してきました。

アジャイルのモデル図

わたしたちが組織・部署の壁を「越境」することの重要性

その中で、多くのクライアント企業においても、プロダクトや新規事業のアジャイル開発を通じて、組織そのものを変革していくプロセスをともに踏ませていただく機会が増えました。

その中で大きな障害になったのが「組織の壁」でした。

部署や部門に代表される横の壁。経営陣・中間管理層・現場を隔てる縦の壁。アジャイルの実践にはこうした壁を超えて、組織のメンバーそれぞれが、互いへの関心・そしてミッションへの当事者意識を持つことがきわめて重要です。

私はアジャイルを実践するにあたってのもっとも必要なマインドセットとして「越境」というワードを用いています。

仕事は、組織は、ひとりからでも変えられる

初めての著書『カイゼン・ジャーニー』では、組織の中でよりよい開発のあり方を模索すべく、たった独りで奮闘し、少しずつ仲間を増やしていく主人公を描きました。これは私が過去に得た体験そのものです。組織の内で、ときには外のコミュニティで、志をひとつにする仲間と出会い、情報交換をしながら、試行錯誤を繰り返した経験は、私の「芯」のひとつになっています。

組織やチームの中で、ひとりから始める変革を支援すること——これは私にとっての重要なミッションであり、すべての著書に共通して流れるテーマでもあります。

市谷聡啓の本・全ラインナップ

(刊行順・近年のものから)

これまでの仕事 これからの仕事 ~たった1人から現実を変えていくアジャイルという方法

2023年6月 発売 / 技術評論社 刊 / リーダー視点・個人視点・ビギナー向け

なんのためかわからない目標をめざして仕事をする。 「これまでこうしてきたから」で話が終わる。机上の空論だけが続く。 完璧を目指すが、成果につながらない。 「最初に立てた目標どおりであったかどうか」で評価が決まる。 マイクロマネジメントをされるほうもするほうも疲弊する。 チームや部署を越えたコミュニケーションに良くなる兆しがない。 仕事のやり方がアップデートされない。 無関心、他責、面従腹背が日常となってしまっている。 これまでのやり方では何かがおかしい。

では、どうすれば変えていけるか?

「数字だけ」から、「こうありたい」へ。 目先の効率から、本質的な問いへ。 アウトプットから、アウトカムへ。 想定どおりから、未知の可能性へ。 マイクロマネジメントから、自律へ。 縄張りから、越境へ。 1人の知識から、みんなの知識へ。 思考停止から、行動へ。

変化の最前線で試行錯誤してきた著者が20年の時を重ねてたどりついた、“新しい正解”の見つけ方をあなたに。


組織を芯からアジャイルにする

2022年7月 発売 / ビー・エヌ・エヌ新社 刊 / リーダー視点・やや専門家向け

本書は、ソフトウェア開発におけるアジャイルのエッセンスを、「組織づくり・組織変革」に適用するための指南書です。ソフトウェア開発の現場で試行錯誤を繰り返しながら培われてきたアジャイルの本質的価値、すなわち「探索」と「適応」のためのすべを、DX推進部署や情報システム部門の方のみならず、非エンジニア/非IT系の職種の方にもわかりやすく解説しています。アジャイル推進・DX支援を日本のさまざまな企業で手掛けてきた著者による、〈組織アジャイル〉の実践知が詰まった一冊です。


デジタルトランスフォーメーション・ジャーニー 組織のデジタル化から、分断を乗り越えて組織変革にたどりつくまで

2022年2月 発売 / 翔泳社 刊 / リーダー視点・個人視点・専門家向け

DXへ挑む、マネジメント、現場、すべての人へ

本書は、デジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるためのガイドブックです。

DX推進を担うビジネス部門・情報シス、現場・チームの人たちに向けて、仮説検証とアジャイル開発を中心とした、DXを進めるために必要な基本的な知識を解説します。

また、DX推進にあたって組織として「戦略(経営側)と現場活動の一致」を高める必要があり、 そのための体制や進め方を提示します(どこから始めるか? どのような体制で臨むか?)。

DXという名の組織変革を推し進める4つの段階を解説。 1.業務のデジタル化 2.スキルのトランスフォーメーション 3.ビジネスのトランスフォーメーション 4.組織のトランスフォーメーション


いちばんやさしいアジャイル開発の教本 人気講師が教えるDXを支える開発手法

2020年5月 発売 / 共著者:新井剛・小田中育生 / インプレス 刊 / リーダー視点・個人視点・ビギナー向け

DX時代を迎え、成長しつづけるIT市場のスピードに合わせてビジネスも変革を迫られる昨今、「アジャイル開発」が注目されています。アジャイル開発は、短期間でリリースして改善するサイクルを繰り返すことでニーズを的確にとらえ、すばやくプロダクトを送り出すための開発手法です。

本書は、ソフトウェア開発の現場でアジャイル開発を実践してきた著者陣が、その知見を丁寧にまとめたものです。どう実践してよいかわからないという人でも読んだその日から自分の現場で取り組めるように、具体的なやり方が豊富な図とともに解説されているのが特徴です。


チーム・ジャーニー 逆境を越える、変化に強いチームをつくりあげるまで

2020年2月 発売 / 翔泳社 刊 / リーダー視点・やや専門家向け

「ともに考え、ともにつくる」――スクラムやアジャイルを導入した現場で直面する開発チーム・マネジメントの問題に立ち向かうすべ、チームづくりの要点をストーリーで学ぼう!

【本書の特徴】・現場のストーリーから、考え方とプラクティスを一緒に学べる・単一チーム、複数チームなど、様々なチーム・マネジメントの問題を扱う・日本の現場を前提にしているので、実践しやすい・アジャイルをこれから始める人だけでなく、もっとうまく実践したい人にも最適。


正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について

2019年6月 発売 / ビー・エヌ・エヌ新社 刊 / 個人視点・専門家向け

従来のソフトウェア開発とは、「既に正解があり、記述された正解をそのまま形にする」というものづくりであり、いかに効率よく作るかという観点が主眼でした。そのため、正解の見えないなかで手探りで進んでいくことが必要となる不確実性の高い現代においては、うまく噛み合わない状況になっている開発現場も少なくありません。

本書では、共創を実現する具体的な⼿段としてのアジャイル開発を下敷きに、これからのソフトウェア開発/デジタルプロダクトづくりに、作り⼿(エンジニア、開発者、デザイナーなど)と、それを必要とする⼈(クライアント)がどのように臨むべきなのか、その考え方と行い方を具体的に提⽰する一冊です。

「正しいものを正しく作る(著者の掲げる理念)」とは、すなわち「正しくないものを作らない」戦略をとることであり、そのためには粘り強く「正しく作れているか?」と問いに置き換えながら探索的に作っていく必要があります。問いを立て、仮説を立て、チームととともに越境しながら前進していく。本書はそのための力強い手引きとなるでしょう。


カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで

2018年2月 発売 / 共著者:新井剛 / 翔泳社 刊 / 個人視点・ビギナー向け

「日本の現場」に寄り添った、アジャイル開発の実践!現場のストーリーで、開発の神髄を学ぼう

【本書の特徴】・現場のストーリーから、考え方とプラクティスを一緒に学べる・1人でも始められる業務改善の手法から、チームマネジメントの手法まで解説・日本の現場を前提にしているので、実践しやすい・アジャイルをこれから始める人だけでなく、もっとうまく実践したい人にも最適。


リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営(訳書)

2013年10月 発売 / 著者:Henrik Kniberg / 共訳者:角谷信太郎・藤原大 / オーム社 刊 / 個人視点・専門家向け・ビギナー向け

本書は、アジャイルソフトウェア開発手法のひとつであるリーンソフトウェア開発手法を解説した、Henrik Kniberg, “Lean from the Trenches: Managing Large-Scale Projects with Kanban” の日本語翻訳版です。
官公庁の大規模システム開発プロジェクトにおける著者の経験に基づき、理論だけではなく、開発の現場で実際にどのように適用するかを、カンバンシステムを軸にしたプロジェクト進行の様子を描写しつつ、直裁的に解説しています。
リーンソフトウェア開発について、実践的な内容を求めていた方、これから現場へ導入したい方にお勧めの一冊です。

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